2022年04月02日
SMALL ITEM
意外と迷う!ビジネスでのベルト選びのコツ
いざ買うとなると『どんなベルトを選んだら良いか分からない』という方も多いのではないでしょうか?
それは、洋服や靴みたいに沢山揃えるアイテムではないだけに、経験値や知識が不足しているのが理由です。
特にビジネスシーンでは、ある程度の制限やルールも存在しますので、どんなベルトでも良いわけではありません。
TPOに合わせたデザイン、素材、色等、ビジネスシーンで使いやすい、”ベルト選びのコツ”をご紹介します。
SMALL ITEM | 小物
ビジネスでのベルトの重要性
ベルトは、靴やバッグと違い、『なくても何とかなる』なんて考えていませんか?
先に結論を述べると、カジュアルシーンならまだしも、きちんとしたビジネスシーンでは、ベルト無しのコーデは考えられません。
ベルト無しのスーツスタイルは、だらしない印象を強く与えてしまいますから。
ベルトは、実用性はもちろんの事、コーデとして身体の中央を引き締める効果が大きいアイテムです。
『身体の中心』という意識をしっかりもって、気を抜かないコーデを心がけてください。
ベルトの歴史
ローマ時代の「バルテウス(balteus)」が起源と言われ、元々は剣を吊る革具であったベルト。
そして中世から近代においては、貴族達が贅沢な宝飾を施し、『地位を象徴するシンボル』として使われます。
現代のチャンピオンベルトがその名残でしょう。
14~16世紀にかけては、上流階級の贅沢品になりすぎて、禁止令なる法律ができるほどは流行りますが、17世紀以降は階級としての意味が無くなり、機能面が重要視されるようになります。
スーツが一般化した19世紀後半は、スリーピースでサスペンダーが主流でした。なぜならベルトだとスリーピースのベストに凹凸が出てきてしまい、シルエットの見栄えを悪くしてしまう為です。
ベルトは、軍人と職人のみが日常で使う実用品という、日陰の存在でした。
近代になってスリーピースやサスペンダーの利用者が減り、機能性に富んだ”今のベルト”が、やっと日の目を見るようになったのです。
ビジネスで使いやすいベルトはコレ
ベルトはスーツスタイルで重要と分かっていても、具体的なイメージが湧かない。
そんな方に””ビジネスで使いやすいベルト選び”で大切な、素材・色・太さ・バックルデザインのポイントをお教えします。
素材
素材も色々ありますが、ビジネスでは本革が基本です。
合成皮革は見た目にはあまり変わりませんが、使っていくうちに劣化が進みますので、やはり耐久性に富んだ本革がおすすめ。
中でもきめの細かいカーフレザーになると、品の良さと高級感を感じさせますので◎です。
スエード素材はもう一回りカジュアルな印象なので、スーツに合わせるのは△。キャンバスやナイロン素材は、カジュアルすぎてしまうのであまりお勧めできません。
色
色は、ブラックとブラウンを基本にすれば大丈夫です。
原則色は濃い方が上品にみえ、どんなスーツにも合わせやすくなります。ブラック⇒ダークブラウン⇒ブラウン⇒ライトブラウンこの順番でカジュアルになっていくので、まずは基本のブラック、次にブラウンの中で扱いやすいダークブラウンに進むのがおすすめです。
ネイビーやボルドーもそれなりにドレッシーに見えるオシャレな色ではありますが、ビジネスシーンで使うには、少々華やかすぎるかもしれません。
太さ
太さは、ベルトの印象を左右する大きな要素の一つです。
基本は3cm前後の幅をおすすめします。4cmを超えてくると思った以上にカジュアルな印象を与え、3cm以下だと飾りベルトのような物足りなさを感じさせます。
バックルデザイン
バックルは、シンプルで装飾を抑えたものがおすすめです。
あまりに主張の強いバックルは、変身ベルトのようにも見え、ビジネスシーンにはそぐわないです。
バックルカラーはシルバーを基本として、あまりアンティーク加工がされていないソリッド感のある素材感が上品です。
バッグや靴の金具に合わせて、ゴールドのバックルを選ぶのもおすすめです。
靴との色合わせも大切
スーツの場合は、『靴とベルトの色を合わせる』というルールがあります。
ですが、それも近年では徐々に薄れてきているようで、靴とベルトの色が違くても”アリ”になりつつあります。
しかしながら、当店としては、色を合わせたコーデをお勧めしています。
理由は、『統一感が生まれるから』です。
色を合わせることで全体のバランスが保たれ、コーデもワンランク上に昇華します。
厳密には靴と同色・同素材のベルトがベターとされていますが、少し色が違かったり、別素材であっても、それは問題ないと思います。
要は、『靴とベルトの色が同じである方が良い』という認識をもつこと。それを意識していれば、コーデも自然にまとまってくるはずです。
サイズの選び方
ブランドによってサイズ表記が色々あるのは悩みの種ですよね。
サイズ表記は、どのブランドも”ピンから中央のピンホールまで”をサイズ表記とする場合が多いです。つまりサイズ80のベルトは、ピンから真ん中の穴までが80cmということです。
穴は5個空いていることが多いので、サイズ表記の前後5cm程度が適応サイズとなるはずです。
あとはインチでの記載やS/M/Lの表記の時は、ご自分の普段のパンツサイズを目安にされると、大きなずれはないはずです。
注意点は、必ずしもご自身のウエスト実寸=購入するサイズではないということ。
例えば、ウエスト実寸80cmの人は、サイズ表記80のベルトだと小さく感じられる場合が多いです。
それは、パンツの生地の厚みや立体的な腰の形の分を忘れてしまっているから。
食後はお腹も膨れますので、迷ったらワンサイズ上をお選びいただいても良いと思います。
ご自分のウエストをしっかり測って、真ん中の穴がメインになるような、ぴったりのサイズをお選びください。
おすすめブランド10選
ビジネスで使いやすいベルトといっても、ブランドによってそのデザインや特徴は千差万別。
ここでは、使い勝手のよいデザインで耐久性の高い上質な作りのベルトブランドを選びました。
『変に目立ちたくないけど、皆と一緒じゃつまらない』そんなお洒落感度の高い方、是非ご覧ください。
1.ホワイトハウスコックス/Whitehouse Cox
2.フェリージ/Felisi
3.アンドレアダミコ/Andrea DAMICO
4.アンダーソンズ/Andersons
5.テス/TES
6.シャンボールセリエ/CHAMBORD SELLIER
7.J&M デヴィッドソン/J&M DAVIDSON
8.チェレリーニ/CELLERINI
9.エッティンガー/ETTINGER
10.サドラーズ/Saddlers
まとめ
ベルトは、時代と共に実用性を増して現代の形になりました。だけど実用性だけでは、ビジネスマンとしては△です。
そのシーンやコーデによく合うベルトを選ぶこと、そして愛着をもって末永く使えるベルトを選ぶことが大切です。
まず一番最初に選ぶのは、『ブラックのカーフ』、その次に『ブラウンのカーフ』これをまずそろえる事をお勧めします。
そのあとは、スエードの靴と合わせるためにスエード素材を。コーデにアクセントと高級感を与えるために、クロコダイルやリザードなどのエキゾチックレザーという風に、
自分の好みやコーデのバランスをみて、揃えていくのがおすすめです。
先に述べた通り、ベルトは身体の中心に位置します。コーデにおいて、全体のバランサーとして重要なポジションなので、侮る事なく選んでいただけたら良いと思います。